『きれいな飴』にご用心
事務局で「阪神淡路大震災から10年」の原稿を書いていた。最近は室内での喫煙が出来なくなっているところが増えた。ご多分に漏れず、わが事務局も『禁煙』。「原稿とタバコ」、とてもお似合いの二人であったが、いまでは離れ離れ・・・。ふと見ると、隣のデスクの上に美味しそうな飴がある。数日前から置いてあるが誰も手をつけない。ラベルには『海のおくりもの』と書いてある。「なるほど!最近は塩のブームだから海の塩を使った『塩飴』だな!」一ついただくことにしよう。隣のデスクの主、坂田君に聞く「これ開けてもいい?」「いいですよ」早速封を切る。オレンジ・ブルー・グリーン、きれいだ!美味しそうだ!![]()
「それじゃいただきま~す」と、口に入れようとすると、坂田君が声を上げた「アッ!」、その声と同時に飴は僕の口の中に納まった。「・・・あれッ・・・甘くない・・・」坂田君が僕の顔を覗き込んだ。「それって・・・ウフフ・・・石ですよ・・・」
「?石?」口の中で転がしてみるが、確かに甘くない。口から出してよ~く見ると確かに「石だ」
「何で教えてくれないんだよ」「だって・・・まさか口の中に入れるなんて思ってもいなかったんですから・・・堀内さん冗談でやったんでしょ、受け狙いですか?」と笑いながら言った。「冗談じゃないよ、美味しそうに見えたんだよ」ほかのスタッフに同意を求めた「ナアーみんな、これ飴に見えるだろ!」するとスタッフたちが声をそろえて「見えませんよ~??」
悔しい・・・僕一人が判らなかったなんて・・・そうだ!誰か仲間を作ろう!![]()
僕はお皿にその飴、いや石を盛り付けてテーブルの上に置いた。僕は心の中で祈った「早く誰か来い・・・早く誰か来い・・・」
いつもは「これ以上来ないでくれ」と言いたいぐらい来訪者が多いが、この日に限って来ない・・・
そのうち、打ち合わせを終えたスタッフが戻ってきた。「お疲れ、よかったらそこに飴があるよ」と声をかける。
いつもは僕の勧めるお菓子を必ず食べる池口さんがニタッと笑って言った「・・・堀内さんこれって石じゃないですか」
「駄目か?判らなかったのは僕だけか・・・」
・・・それから5時間後・・・僕は飴騒動のことをすっかり忘れていた・・・
DちゃんとKさんが帰ってきた。
「あ~疲れた・・・オッ飴じゃないか!これ頂こう!」二人が口に入れた。
「ヤッター!!!」待ちに待った時が来た!
Kさんはあわてて口から出した。Dちゃんは噛んだ。
僕はすかさず言った「飴に見えるよね!ネッ飴に見えるよね!」
・・・二人は僕を睨みつけた・・・
※お二人の名誉のため、お名前はイニシャルにさせていただきました。



Recent Comments